トマトの茎から出る気根とは?
トマトの栽培を始めると、茎から白い根っこのようなものが生えてきてびっくりした経験はありませんか?

茎から出ている白い根っこは、何のために生えているの?

茎から出てきた根は、そのままほったらかしにしていても大丈夫なの?
という疑問やお悩みをお持ちの方がいらっしゃるのではないでしょうか?
私は野菜作りを始めてから、現在まで下記の3カ所の貸し農園を借りてきています。
- 2020〜2022年 シェア畑
- 2022〜2024年 市民農園
- 2024年〜 マイファーム
わが家の畑は、2025年中玉トマト1本とミニトマト3本を栽培しています。
梅雨の入った頃にミニトマト1本の茎から、白い根っこのようなものが生えてきました。
これは、気根(不定根の一種)と呼ばれるもので、トマトが水分や栄養分を求めて茎から根を出す生理現象です。
今回の記事では、茎から根がでる原因と対策について解説します。

茎から根がでてきて困っている方には参考になる記事になっていますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
気根とは?
「気根」とは土より上に出る根の一種で、植物の茎や幹から空気中に向かって伸びる根のことです。
トマトをはじめ多くの植物にみられます。
トマトの気根は栄養や水分を吸収しようとするために発生する自然現象で、病気でなくトマトの自然な反応です。
気根ができる原因
トマトの茎から出る根(気根)が出てくる原因は、以下のようなものがあります。
水不足
トマトは「水やりを控えて栽培するほうが甘くなる」といわれているので水やりを控えて栽培しますが、土が乾燥しすぎると空気中の水分を求めて茎から根を出すことがある
栄養不足
土壌中の栄養が不足していると、トマトは栄養を取り入れて成長を維持するために、茎から根を出すことがある
過湿による根腐れ
長雨や水やりで水分を与えすぎると、土が過湿気味になり根が腐るため、新たに茎から根を出すことがある
根が張らない
鉢やプランターなどで栽培したり株間が狭いと根が張りにくいため、茎から根を出して水分や栄養素を吸収しようとする
土壌の酸素不足
土壌が硬く乾燥しすぎると酸素を求めて、茎から根を出す
根張りが悪い
トマトの茎が地面についたり土に埋まると、茎から根を出す
茎が折れたり傷ついた
茎が傷がつくと、ダメージから回復しようと茎から根を出す
深植え
トマトは生命力が強く、深く植えることで茎から根がでることがある
気根が出たときの対策
気根が出たからといってトマトの生育に問題が出ることはありません。
むしろ、より多くの養分を吸収できるため、生育が良くなることがあります。
ただし、環境によっては病害虫の発生源になったり株が弱る原因になる可能性もあるので、以下のような適切な対策を行うことが重要です。
水やり
土が乾燥していたら、朝の涼しい時間にたっぷり水やりをする
とくにプランター栽培では、水はけを良くすることが必要がある
適量の肥料の施肥
トマトの生育段階に合わせて、必要な量の肥料を与えるようにする
土壌の改善
排水性をよくする(例えば、腐葉土・たい肥・パーライト・市販の野菜用の土などを混ぜる)
プランターや鉢のサイズの見直し
トマトの根っこが広がってしっかりと張るように、適切なサイズのものを選んで栽培する
株元に出た根を土でかぶせる
株元にでた気根は土をかぶせることで新たに根が出やすくなり、トマトの株が丈夫になる
わが家の畑のトマト
2025年、中玉トマト1本とミニトマト3本植えているのですが、1本のミニトマトの茎から根(気根)がでてきました。
現在考えられる原因は、
- 大雨による過湿
- 肥料不足
- 株間が狭く根が広がっていない
のどれかが原因の可能性があると考えています。
現在は、様子を見ている状態です。

よくある質問

茎から出てくる根(気根)は病気ですか?

トマトの気根は、栄養や水分を吸収しようとするために発生する自然現象で、病気でなくトマトの自然な反応です。

気根が出たトマトから収穫した実は、食べることができますか?

実に異常がなければ、食べることができます。

一度茎から出てきた根は、自然になくなることはありますか?

一度できた気根は、なくなることはありません。
まとめ
トマトの茎からでる根(気根)は、水分や栄養が不足した際にでてくる自然現象なので、病気ではありません。
むしろ、気根ができる現象は、
「水分がたりないよ」
「水分が多すぎるよ」
「栄養がたりないよ」
「土の状態を整えて」
というトマトからのサインです。
水やりのタイミングや量、肥料や土の状態などを見直すことで、トマトの生育環境を整えることができます。
トマトの茎から根が出るのは、初心者の方にとっては驚きの現象かもしれませんが、トマトの持つたくましい生命力の証です。
定期的にトマトの状態を観察して、気根が出てきたときは適切な対策をし、美味しいトマトを収穫しましょう。