トマトの色づきは温度が決め手!赤くする条件を徹底解説

赤くなったトマト
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トマトを赤くするためには温度管理が重要

家庭菜園で夏野菜といえば「トマト」という方が多いですよね。

トマトの栽培をしていると、

トマトの実がなかなか赤くならない⋯

トマトはどのような条件がそろえば赤くなるの?

というお悩みや疑問をお持ちの方がいらっしゃるのではないでしょうか?

私は野菜作りを始めてから、現在まで下記の3カ所の貸し農園を借りてきています。

Tomの貸し農園の経緯
  • 2020〜2022年    シェア畑
  • 2022〜2024年    市民農園
  • 2024年〜      マイファーム

わが家の家庭菜園でも、毎年トマトの栽培をしています。

トマトの実が緑のままでなかなか赤くならない⋯

どうしたら赤くなるのか⋯

と悩んだこともありました。

トマトが赤くなる条件を知り対策することで、トマトの実は赤くなります。

その条件で一番重要なのが、「積算温度」です!!

今回の記事では、トマトを赤くするための条件や色づきを促進する方法について解説しています。

トマトの鮮やかな色は、食卓を彩るだけでなく栄養価の象徴です。

トマトの実がなかなか赤くならないという方は、この記事を参考にしてみてくださいね。

トマトが赤くなるメカニズム

トマトの実は最初は緑色で、クロロフィル(葉緑素)が多く含まれています。

次第にクロロフィルが消失しリコピンが増えることで、トマトの実が赤くなってきます。

トマトの実が緑から赤くなるときの変化をまとめると以下のようになります。

段階主な変化色素の変化
未熟果実(緑色)クロロフィル(葉緑素)が多く、緑色に見えるクロロフィルが主成分
成熟開始クロロフィルの分解が始まり、カロテノイドが合成されるクロロフィル減少、リコピン増加
完熟果実(赤色)クロロフィルがほぼ消失し、リコピンが主成分になるリコピンが主成分

この経過は、温度・日照時間・栄養状態などの環境の要因が大きく影響します。

トマトが赤くならない主な原因

  1. 気温が低い:積算温度が不足すると、熟成が進まず赤くならない
  2. 日照不足:光合成が不十分だと、リコピンの生成が抑制される
  3. 栄養不足:リン酸が不足すると、実の成熟が遅れる
  4. 実のなりすぎ:栄養が分散し、1つ1つの実の成熟が遅れる
  5. 高温障害:果実温度が33℃以上になると、リコピンの生成が抑制される
少しずつ赤くなっているミニトマト
徐々に赤くなってきているミニトマト

温度がトマトに与える影響

トマトの色づきに最適な温度は、リコピンの生成が活発に行われる20℃〜25℃の範囲です。

  • 30℃以上の高温: リコピンの生成が停滞し、赤みが薄くなったりオレンジっぽい色になる
  • 20℃〜25℃の適温: リコピンの生成が最も活発で、鮮やかな赤色に色づく
  • 15℃以下の低温: リコピンの生成が抑制され、トマトが赤くなりにくい

色づきに必要な「積算温度」とは?

トマトが赤くなるためには開花から収穫までには適切な「積算温度」が必要で、品種や栽培条件によって異なります。

下記の表は、それぞれのトマトの積算温度と平均気温が20℃と25℃の場合のトマトが赤くなるまでの目安日数をまとめたものです。

トマトの種類積算温度(℃)平均気温20℃の場合(日数)平均気温25℃の場合(日数)
ミニトマト750〜8504032
中玉トマト800〜10004536
大玉トマト1100〜12005040

※積算温度とは、花が咲いてから果実が赤くなるまでに必要な「毎日の平均気温の合計」です。

この表はあくまでも目安です。

トマトを赤くするための条件

温度管理

家庭菜園やハウス栽培でトマトを赤く色づかせるためには、以下のポイントに注意して温度管理をしましょう。

日中の温度管理

25℃を超えないようにする

日中の温度が高い場合

  • 夏場の猛暑日には遮光ネットやすだれなどを利用して、トマトに当たる直射日光を和らげて温度が上がりすぎるのを防ぐ
  • ビニールハウスで栽培している場合は、こまめに換気する

日中の温度が低い場合

  • 不織布やビニールを使用する

夜間の温度管理

夜間の温度が高い場合

  • 通気性をよくして、温度がこもらないようにする
  • 必要時、扇風機などを使用する

夜間の温度が低い場合    

  • 保温対策として不織布やビニールなどで覆う
  • 必要時ヒーターを使用する

その他のトマトを赤くするための条件

日照

  • 1日6時間以上の日照を確保する
  • 葉がしげり過ぎている場合は、せんていして日光が当たるようにする

肥料

  • チッソ・リン酸・カリがバランスよく配合された肥料を施肥する
  • リン酸を含む肥料を適切に使用する
  • 窒素肥料が多すぎると葉が育ち、実の色づきが遅れることがある

水やり

土が乾燥しすぎると地温が上昇するため、適切な水やりをする

適切な収穫時期

  • トマトは樹になったままで完全に赤くさせるほうがいいのですが、どうしても難しい場合は少し色づき始めた段階で収穫し室内で追熟させる
  • 収穫後室内の暖かい場所に置くか、リンゴと一緒に袋に入れてエチレンガスで熟成を促進させる

摘果

実を摘果して、栄養を集中させる

わが家の畑のトマト

2025年はミニトマト3本と中玉1本を植えています。

植え付けて約80日ほどで、ミニトマト1本から2個のトマトを収穫することができました。

赤くなるのを促進するように、追肥と摘葉しています。

まとめ

トマトを赤くするためには、積算温度が必要です。

気温が低い日や高い日は対策を行うことで、トマトを赤くすることを助けることができます。

温度管理が最も重要になりますが、それ以外にも日照・水やり・肥料などに注意し、摘葉・摘果をすることで、トマトの色づきを促進できます。

これらのポイントを押さえて、美味しい赤いトマトを育ててみてください。

これらの対策を行っても赤くならない場合は、収穫後に追熟させる方法もあります。例えば、リンゴと一緒にビニール袋に入れておくと、エチレンガスの効果で赤くなりやすくなります。

トマトの色づきには時間がかかることもありますので、焦らずに適切な管理を続けることが大切です。家庭菜園で育てたトマトが真っ赤に熟す瞬間を楽しみに、日々の手入れを行いましょう。

この記事を参考に、色鮮やかなトマトの収穫を目指しましょう!

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