春じゃがいもの栽培
家庭菜園で人気の春じゃがいもの栽培。

植え付けのタイミングが分からないんだけど⋯

どんな種芋を選んだらいいの?

じゃがいもの栽培の土作りを教えてほしい!!
このようなお悩みをお持ちの方が、いらっしゃるのではないでしょうか?
実は、ちょっとした工夫で収穫量が増えるんです。
私は野菜作りを始めてから、現在まで下記の3カ所の貸し農園を借りてきています。
- 2020〜2022年 シェア畑
- 2022〜2024年 市民農園
- 2024年〜 マイファーム
わが家では毎年春と秋にじゃがいもを育てていますが、最初の年は失敗の連続で、芽が出なかったり、小さなじゃがいもしか採れないことがありました。
5年以上じゃがいもの栽培をしてきて、近年は安定して収穫ができるようになりました。
この記事では、初心者が失敗しやすいポイントと、確実に成功させるコツを実体験から解説しています。

この記事を参考に、春じゃがいもの栽培に挑戦してくださいね〜
- 春じゃがいもを栽培するメリット
- 春じゃがいも栽培の失敗とその対策
- 春じゃがいもの月別栽培スケジュール
- 収量を増やす方法
春じゃがいもの栽培メリット
春じゃがいもには、秋植えにはない3つの大きなメリットがあります。
病害虫リスクが低い
気温が低い時期に生育するため、害虫の活動が抑えられます。農薬をほとんど使わずに栽培できます。
短期間で収穫できる
植え付けから収穫まで約90日。梅雨前に収穫を終えられるため、管理がしやすいです。
新じゃがの美味しさ
皮が薄く、みずみずしいので、家庭菜園で作る春じゃがいもはスーパーで味わえない鮮度です。
【重要】栽培失敗の3大原因とその対策
私自身も初年度は、芽が出ない、腐る、収穫量が少ない、収穫したじゃがいもが小さいという失敗をしました。しかし、原因を分析することで、翌年からは安定した収穫ができるようになりました。
失敗原因1:植え付けのタイミング
問題点
寒すぎる時期に植えると腐敗し、遅すぎると病気のリスクが高まります。
解決策
地温の目安は7℃以上です。
具体的な植え付け時期:
- 温暖地域(関東南部以西):2月下旬~3月上旬
- 中間地域(関東北部~東北南部):3月上旬~中旬
- 冷涼地域(東北北部以北):3月下旬~4月上旬
地温計がなくても、「梅が咲き始める頃」が一つの目安になります。
※ただ、昨今の温暖化で植え付けの時期がズレてきているので、じゃがいもを栽培する地域の気温に気をつけるようにしてください。
失敗原因2:種いもの扱い方
問題点
食用いもを使用したり、切り口を十分に乾燥させなかったりすると、腐敗の原因になります。
解決策
必ず「検査合格証票付き」の種いもを購入してください。ホームセンターや園芸店で入手できます。
大きな種いも(50g以上)をカットした場合
- 切り口に草木灰または市販の癒合剤を塗布する
- 風通しの良い日陰で半日~1日乾燥させる
- 切り口がコルク化するまで待つ
この一手間が成功率を劇的に向上させます。

この作業が面倒な方は、切り口を切らなくてもいい大きさのものを購入するようにしましょう!!
失敗原因3:土の準備不足
問題点
水はけが悪い、pH値が高すぎる、連作障害などが収量を大きく下げます。
解決策
じゃがいもは「酸性土壌を好む珍しい野菜」です。
pH5.5~6.0が理想的で、元肥に石灰の施用を控えめに、もしくは使わないようにします。

連作障害を防ぐため、過去3~4年間にナス科植物(トマト、ナス、ピーマン、じゃがいも)を栽培していない場所を選びましょう。
シンワ測定 デジタル土壌酸度計 A-2 大文字 72730 Shinwa Sokutei 送料無料 【SK00268】 価格:2771円 |
春じゃがいもの月別栽培スケジュール
2月~3月初旬:準備期間
種いもの浴光催芽
これは成功の鍵となる作業です。植え付けの2~3週間前から開始します。
- 段ボール箱に種いもを並べる
- 明るい室内に置く(直射日光は避ける)
- 2~3日ごとに上下を入れ替える
- 芽が1cm程度になったら完成
ポイント:芽は「短く太く」が理想です。ヒョロヒョロと長く伸びた芽は弱くなります。
土づくり
植え付け2週間前に実施
- 深さ30cmまで耕す
- 完熟堆肥を1㎡あたり2kg投入
- 高さ20~30cmの畝を作る(排水対策)
- 黒マルチを張ると地温が上がり、雑草も抑制できます
3月:植え付け
植え付け手順
- 株間30cm、条間60cmの間隔で植え穴を掘る
- 穴の深さは10~15cm
- 種いもの切り口を下向きに置く(1個の場合はそのまま植え付けする)
- 土を5~10cmかぶせる
- 軽く鎮圧する
注意:深く植えすぎると発芽不良の原因になります。
4月:芽かき作業
芽が10~15cmに成長したタイミングで実施します。これが収量を左右する重要作業です。
正しい芽かきの方法
- 最も勢いのある芽を2~3本選ぶ
- 残す芽を指で押さえながら、不要な芽を根元から引き抜く
- 種いもごと抜けないよう注意
芽かき後は、必ず追肥と土寄せをセットで行います。
追肥の配合
化成肥料(8-8-8)を1株あたり10g程度、株元から10cm離して施します。
5月:土寄せ作業
土寄せは2回実施します。
- 1回目:芽かき直後、草丈15~20cm
- 2回目:1回目から2~3週間後、草丈30cm
株元に土を10~15cm盛り上げます。土寄せが不十分だと、いもが地表に露出して緑化します。緑化したいもは有毒なソラニンを含むため食べられません。
6月~7月:収穫
収穫のサイン
- 茎葉が黄色く枯れ始める
- 植え付けから90~100日経過
- 晴天が2~3日続いた後に収穫する
収穫方法
株から30cm離れた場所にスコップを入れ、テコの原理で持ち上げます。直接株元を掘ると、いもを傷つけてしまいます。
収量を増やす方法
品種選び
男爵いも
ホクホク食感。ポテトサラダ、コロッケに最適。煮崩れしやすいため、煮物には不向き。
メークイン
しっとり食感で煮崩れしにくい。カレー、シチュー、肉じゃがに最適。
キタアカリ
別名「栗じゃがいも」。甘みが強く、ビタミンC含有量は男爵の1.5倍。電子レンジ調理に向いています。
初心者におすすめなのは「キタアカリ」。病気に強く、味も抜群です。
肥料
じゃがいも栽培の失敗で意外と多いのが「肥料の与えすぎ」です。
窒素過多になると、茎葉ばかり茂って肝心のいもが肥大しない「つるぼけ」状態になります。
施肥方法
- 元肥:控えめ(化成肥料1㎡あたり50g程度)
- 追肥:芽かき後に1回のみ
- 開花後の追肥は不要
「少し肥料が少ないかな…」くらいが、じゃがいもには最適です。
水やり
じゃがいもは乾燥に強い作物ですが、開花期から肥大期(5月中旬~6月)は適度な水分が必要です。
水やりの判断基準
- 晴天が1週間続いた場合:株元にたっぷり水やりする
- 通常の天候:基本的に不要
- 梅雨時期:排水対策を優先
過湿は疫病の原因になります。「少し乾燥気味」が理想的な環境です。
病害虫対策
疫病対策
梅雨時期に発生しやすい病気です。
予防法
- 株間を広く取る(風通し確保)
- マルチ栽培で泥はねを防ぐ
- 病気の葉は見つけ次第除去

発病してからでは手遅れなので、予防していきましょう。
そうか病対策
いもの表面がかさぶた状になる病気で、見た目は悪いですが、皮を厚めに剥けば食べられます。
予防法
- 石灰の施用を控える
- 完熟堆肥を使用する
- 酸性土壌(pH5.5~6.0)を維持する
害虫対策
アブラムシ
ウイルス病を媒介する厄介な害虫。シルバーマルチの使用が効果的です。
テントウムシダマシ
葉を食害します。見つけたら捕殺するか、有機農薬で対処します。
よくある質問(FAQ)

食用のじゃがいもを種いもにできますか?

食用いもはウイルス病に感染している可能性があり、栽培失敗のリスクが高まります。検査済みの種いもを購入しましょう。

マルチは必須ですか?

必須ではありませんが、使用するメリットは大きいです。地温上昇、雑草抑制、泥はね防止、水分保持などの効果があります。

収穫後の保存方法は?

掘り上げ後、風通しの良い日陰で半日~1日乾燥させます。その後、暗くて涼しい場所(10~15℃)で保管します。光に当てると緑化するため、必ず暗所で保管してください。
成功への最短ルート
春じゃがいも栽培の成功は、以下の8つのポイントを押さえることで実現します。
- 検査合格の種いもを使用する
- 浴光催芽で丈夫な芽を育成する
- 適切な時期に植え付け(地温7℃以上)する
- 酸性土壌を維持(pH5.5~6.0)する
- 芽かきで栄養を集中する
- 2回の土寄せでいもの緑化を防止する
- 肥料は控えめにする
- 予防的な病害虫対策する
これらを実践すれば、初心者でも1株あたり500g~1kg以上の収穫が期待できます。
家庭菜園で収穫した新じゃがは、市販品とは比較にならない美味しさです。皮ごと蒸すだけで、じゃがいも本来の甘みと風味が楽しめます。

ぜひこの春、春じゃがいも栽培にチャレンジしてみてくださいね


