卵の殻の活用方法

卵の殻を畑に使うと、どんな効果がありますか?

卵の殻を畑に使うメリットとデメリットを知りたい!!
という疑問やお悩みをお持ちの方がいらっしゃるのではないでしょうか?
子どもの頃に庭に卵の殻を置いてあるのを見かけたことがあるのですが、このときなぜ卵の殻をまいているのか全く分かりませんでした…
家庭菜園を始めてから卵の殻について調べていくうちに、卵の殻を畑にまくことでさまざまな効果があることを知ってから利用しています。
私は野菜作りを始めてから、現在まで下記の3カ所の貸し農園を借りてきています。
- 2020〜2022年 シェア畑
- 2022〜2024年 市民農園
- 2024年〜 マイファーム
シェア畑のときから、土づくりをするときには卵の殻を利用しています。
卵の殻の主な成分は炭酸カルシウムで、約95%を占めます。
そのため卵の殻は、
- 肥料
- 堆肥
- 土壌改良
- 害虫予防
として使うことができます。
この記事では、
- 卵の殻の成分
- 卵の殻の使い方
- 卵の殻を使用するときの注意点
- 卵の殻を使うことによるメリットとデメリット
についてわかる記事になっています。
卵の殻は畑などで植物を育てる際に肥料などとして使うことができ、ごみを減らすことができる環境に優しい資材です。

卵の殻を捨てている方は、畑にまいて使ってみましょう。
卵の殻の成分
卵の殻は植物の成長を助ける有効な資材です。
- 炭酸カルシウム:卵の殻の主成分で、約95%を占めます
- リン酸カルシウム:約0.3%
- マグネシウム:約0.3%〜4.5%
- ナトリウム
- カリウム
- 亜鉛
- マンガン
- 鉄
- 銅
など
卵の殻の使い方
土壌改良
卵の殻は多くの炭酸カルシウムが含まれているため土に混ぜ込む
- 土壌を中和する
- 通気性をよくする
- 排水性をよくする
わが家の土づくりは、堆肥以外に、もみ殻(もしくは、もみ殻燻炭)+卵の殻+米ぬかを混ぜています。

堆肥
- 生卵の殻を使用する場合は、内側に付着している卵白や膜を流水で丁寧に洗う(ゆで卵の殻を使用する場合は、洗わなくても可)
- 卵の殻を平らな入れ物に重ならないように並べて、2〜3日干して乾燥させる
- 乾燥した卵の殻を麺棒などを使って細かく砕く
- 堆肥に混ぜる
肥料
卵の殻には植物の成長に必要な炭酸カルシウムが多く含まれており、有機肥料として使用できます。
特にカルシウムを必要とするトマトやなすなどに使用すると効果的です。
畑に混ぜ込む方法
卵の殻は、1平方メートルあたり約カップ1杯くらいを月1回、畑にまくようにします。
- 生卵の殻を使用する場合は、内側に付着している卵白や膜を流水で丁寧に洗う(ゆで卵の殻を使用する場合は、洗わなくても可)
- 卵の殻を平らな入れ物に重ならないように並べて、2〜3日干して乾燥させる
- 乾燥した卵の殻を麺棒などを使って砕く
- 畑にまいて耕す
※畑に卵の殻をまく場合、細かく砕いてまくと炭酸カルシウムが土壌に吸収しやすくなります。
液肥として使う方法(酢酸カルシウム)
- 生卵の殻を使用する場合は、内側に付着している卵白や膜を流水で丁寧に洗う(ゆで卵の殻を使用する場合は、洗わなくても可)
- 卵の殻を平らな入れ物に重ならないように食品トレイなどに並べて、2〜3日干して乾燥させる
- 乾燥した卵の殻を3個分を麺棒などを使って砕く(大きめに砕く)
- 2で砕いた卵の殻3個分をガラスの容器に入れる
- 4に食酢200ml入れて菜箸で混ぜる
- 卵の殻と酢を混ぜることで、二酸化炭素を発生させる(ブクブクと泡が出ます)
- 1晩置く(蓋は開けておく)
- 100〜500倍に希釈して、液肥として使用する
※手順4 写真は半分の量で作ったものです。
写真のように卵の殻を入れる際に、お茶やだしを入れるパック(フィルター)に卵の殻を入れていみました。このようにすると、卵の殻が液の中に出てくることは少ないので液肥として使いやすいです。
酢の中に入れて使い終わった卵の殻も乾燥させて、畑に混ぜ込みました。

- 今までに2回作っていますが、2回目は小さめのお茶パックに入れたうえに触りすぎたため、卵の殻がパックの中から出てきました⇒大きめのお茶パックに卵の殻を入れるといいかもしれません⋯
- 泡のブクブクがお茶パック内に溜まってしまうので、最後に菜箸などで出す必要があります⇒気になるようであれば上記の卵の殻と酢を混ぜて、コーヒーフィルターでこす方法で作るほうが良いかもしれません⋯
害虫対策
卵の殻を少し大きめに砕くことで、卵の殻の鋭い部分がナメクジ、ネキリムシなどの地を這う虫の足や体を刺激し、植物に害虫を寄せつけにくくします。
- 生卵の殻を使用する場合は、内側に付着している卵白や膜を流水で丁寧に洗う(ゆで卵の殻を使用する場合は、洗わなくても可)
- 卵の殻を平らな入れ物に並べて天日干しして乾燥させる
- 卵の殻が乾燥したら、綿棒で大きめに砕く
- 植物の周りにまく

卵の殻を使用する際のメリット
- 土壌改良材として使える
- 堆肥として使える
- 肥料として使える
- 酸性土壌のpHを調整できる
- 廃棄物を減らし、自然な方法で作物の生育を促進することができる
卵の殻を使用する際のデメリット
- 卵の殻が乾燥していないと、湿気でカビが生えることがある
- 土壌がアルカリ性に傾く
卵の殻を使用する際の注意点
- 卵の殻はよく洗って乾燥させる
- 植物によって使う量を間違えないようにする
- 必要に応じて他の有機材料と混ぜる
- 定期的に土壌のPhを測定する
- 肥料として使用する場合は、使用頻度を月1回程度にする
- 使用用途によって、砕く大きさを調整する(害虫対策:大きめに砕く、堆肥・肥料:細かくする)
卵の殻は食品トレイに入れて乾燥させているので、以前は下の写真のようにトレイに卵の殻を入れたまま麺棒で砕いていました。

最近は卵の殻を食品トレイで乾燥させてから、畑に持って行く際に使っているサプリが入っていたプラスチックの容器(ちなみにコストコのサプリが入っていた容器です)に入れて、麺棒で砕いています。

プラスチックの容器ではなく、カラスの容器などがあれば、それを使うのもいい方法です。
まとめ
卵の殻は炭酸カルシウムが約95%含んでおり、
- 肥料
- 堆肥
- 土壌改良
- 害虫予防
に使うことができますが、卵の殻を使う注意点として下記のようなものがあります。
- カルシウム分が多くなる
- 土壌がアルカリ性に傾きやすい
- 卵の殻の乾燥が不十分であれば、カビが生えることがある
卵の殻は使い方さえ間違わなければ、有効な資材として野菜作りに使用できます。

卵の殻がある方は、野菜作りに作ってみてくださいね。
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