コンパニオンプランツ
家庭菜園を始めると『コンパニオンプランツ』という言葉を耳にする方がたくさんいらっしゃると思います。

コンパニオンプランツってなんのことですか?

コンパニオンプランツによって得られる効果はなにがありますか?

どんな植物の組み合わせがいいの?

コンパニオンプランツを植えるときの注意点やポイントはありますか?
という疑問やお悩みの方もいらっしゃるのではないでしょうか?
私は野菜作りを始めてから、現在まで下記の3ヵ所の貸し農園を借りてきています。
- 2020〜2022年 シェア畑
- 2022〜2024年 市民農園
- 2024年〜 マイファーム
私は貸し農園を借りてはじめて『コンパニオンプランツ』という言葉を知りました。
コンパニオンプランツで組み合わせの良い植物を植えることでお互いに良い影響を与えるということで、毎年野菜を栽培する際には、コンパニオンプランツを一緒に植えるようにしています。
この記事では、コンパニオンプランツの基本的な知識から、具体的な組み合わせ例、コンパニオンプランツを植えるときの注意点やポイントを分かりやすく解説します。

自然の力を使って野菜の成長促進と収量アップを目指して、楽しい農園ライフを楽しみましょう!!
コンパニオンプランツとは
家庭菜園を始めると『コンパニオンプランツ』という言葉を耳にすることが増えます。
では、一体『コンパニオンプランツ』とはなんのことなのでしょうか?
栽培する植物とは異なる種類の植物を近くに植えることで、病害虫の予防やお互いの生育の促進し収穫量をアップさせるなど、植物にとって良い影響をもたらす植物の組合せのことをコンパニオンプランツといいます。
農業では混作・混植と呼ばれる栽培方法で、収穫量のアップや農薬削減できる手法です。
『共栄植物』『共生植物』 『共存作物』とも呼ばれ、農薬や化学肥料に頼らない自然な方法で植物の健康を守る栽培方法としてプロの農家から家庭菜園愛好者まで広く活用され、近年注目されています。
コンパニオンプランツの効果
コンパニオンプランツには、以下のような効果があると言われています。
・病気の予防
ネギやニラなどの根に共生する微生物が抗生物質を出すことで病原菌を減らし、病気を予防する効果がある
・害虫の忌避
ネギやニラなどからの強い香りや化学物質を発する植物は害虫を遠ざける効果がある
・有益な昆虫の誘引
・受粉促進
花を咲かせる植物は、ミツバチなどの受粉を助ける昆虫を引き寄せて受粉することで、野菜の収穫量アップの効果がある
・生育促進・スペースの有効利用
1つの畝で複数の野菜を植えることができ、収穫する品種が増える
背に高い植物の影で日陰を好む植物を植えたり、成長速度の異なる植物を組み合わせることで、限られたスペースを有効活用できる
一方の植物が土壌の養分を効率よく吸収したり、 植物の生育に必要な成分を供給したりすることで、互いの成長を助け合う
・土壌の改良
例)マリーゴールドを植えることで、ネコブセンチュウやネグサレセンチュウに対して毒性を示し、土壌中の線虫を減らす。また、栽培が終わったあとにマリーゴールドを土にすき込むことでさらに効果が高まる
・雑草の抑制
雑草の繁茂を抑える効果がある
代表的なコンパニオンプランツの組み合わせ例
代表的なコンパニオンプランツの組み合わせは、下記の表のようになっています。

これらを参考に、家庭菜園に取り入れてみてくださいね〜
野菜 | 相性の良い植物 | 期待できる効果 | 相性の悪い植物 |
---|---|---|---|
トマト | バジル、ニンニク、ネギ、マリーゴールド | 害虫忌避、成長促進 | キャベツ、ジャガイモ |
ナス | インゲン、マリーゴールド、ネギ | アブラムシ忌避、土壌改善 | トマト(連作障害) |
きゅうり | インゲン、トウモロコシ、ネギ | 風よけ、害虫忌避、つるの支えに | ジャガイモ |
ピーマン | バジル、ニンニク、マリーゴールド | 害虫忌避、風味向上 | フェンネル |
おくら | トウモロコシ、レタス、バジル | 日陰提供、害虫忌避 | ナス(根圏競合) |
キャベツ | セロリ、タマネギ、ディル | アオムシ忌避、風味向上 | トマト、イチゴ |
人参 | ネギ、ローズマリー、レタス | ハエ・アブラムシ忌避 | ディル(発芽抑制) |
レタス | ニンジン、ネギ、ラディッシュ | 虫よけ、スペース効率向上 | セロリ |
いちご | ニンニク、ホウレンソウ、レタス | カビ予防、地表カバーによる雑草抑制 | キャベツ、ブロッコリー |
とうもろこし | インゲン、かぼちゃ、おくら | 窒素供給、つるの支柱に、雑草抑制 | トマト(生育競合) |
さつまいも | オクラ、ネギ、マリーゴールド | 土壌病害抑制、つるの広がりを抑制 | かぼちゃ(つる競合) |
里芋 | おくら、トウモロコシ、ミント | 日陰提供、水持ち向上 | ナス(連作障害) |
しょうが | ネギ、バジル、レタス | 病害抑制、日陰提供 | とうもろこし(根圏競合) |
メロン | トウモロコシ、ラディッシュ、マリーゴールド | 害虫忌避、受粉促進、風よけ | じゃがいも、キュウリ |
スイカ | インゲン、ヒマワリ、ネギ | つるの支え、害虫忌避、光の最適化 | トマト、かぼちゃ |
我が家の畑のコンパニオンプランツ

写真はきゅうりを定植した際に、コンパニオンプランツであるネギを一緒に植え付けしました。きゅうり以外にも、トマト・ピーマン・ししとう・すいかを植える際にもネギを一緒に植えました。
これ以外に、畑の畝の両側にネギとにらを植えています。

害虫を忌避できると思っていたにらに、アブラムシが付いていました…

にらにアブラムシが付いたのは、一部分だけでした。この部分は、風通しが悪い場所だったのでアブラムシにとって居心地のいい場所になってしまったようです。
通気性を良くするために、にらの株を間引きしました…
コンパニオンプランツを植える際の注意点とポイント
コンパニオンプランツを選ぶ際には、以下の点に注意しましょう。
- 一緒に植えると互いの生育を阻害したり、病害虫を呼び寄せ合ったりする組み合わせがあるので、組み合わせには注意する
- 密集しすぎないように、間隔を空けて植える
- 日照や水分の好みが似ている植物同士を選ぶと管理がしやすい
- 同じ場所で同じ植物を続けて育てない
- 適切な時期に植え付けを行いましょう。
まとめ
コンパニオンプランツは植物同士の相性を活かして農薬や化学肥料の使用を抑えつつ、病害虫対策や成長促進、スペースの有効活用など多くのメリットがある環境に優しい自然栽培の方法です。
家庭菜園からプロの農業まで幅広く活用されており、環境にもやさしい手法として近年注目されています。
植物同士の相互作用を理解し、適切な組み合わせを選ぶことで、収穫量を増やすことができます。
これから夏野菜を植える季節であり、病害虫の出やすい季節になります。
今回紹介したコンパニオンプランツはごく一部になりますが、この組み合わせを参考に適切なコンパニオンプランツを選んで安心・安全な美味しい野菜をたくさん育ててみましょう!!