べと病

べと病ってどんな病気ですか?

なにが原因でおこる病気ですか?

どんな症状がでるの?

ベト病にならないようにするための対策はありますか?
という疑問やお悩みをお持ちの方がいらっしゃるのではないでしょうか?
私は野菜作りを始めてから、現在まで下記の3カ所の貸し農園を借りてきています。
- 2020〜2022年 シェア畑
- 2022〜2024年 市民農園
- 2024年〜 マイファーム
私も家庭菜園を始めるまで「べと病」について、どんな病気か知りませんでした。
家庭菜園を始めた最初の年にきゅうりの葉が変色し、最終的に枯れてしまいました…
現在は植え付ける時に、コンパニオンプランツのネギを一緒に植えたり、株元にわらを敷いたり、畝間に切ったネギの葉やたまねぎの収穫時に切った葉を置くようにしたことで、べと病にかかることが少なくなってきました。
ベと病とは、梅雨の時期に、野菜の栽培をしているときによく見られる植物の病気です。そのまま放置していると、植物の成長や収穫に大きな影響がでます。そのため、べと病がどんな病気なのかを知った上で、早期の発見と対策を行うことがとても重要です。
この記事では、べと病の原因・症状・予防・対策方法を初心者にもわかりやすく解説しています。
べと病は野菜栽培において大きな影響を及ぼす病気ですが、適切な管理と予防策を講じることでその発生を抑えることができます。

長雨に入る前から、予防できることはやっておきましょう!!
べと病
原因
- カビ菌(糸状菌)
感染経路
- 土壌:病原菌が土壌中に数年~10年以上残ることもある
- 胞子:雨や風で広がりやすい
- 虫:菌がついた虫のよる媒介
- 農具:菌がついた農具の使用による媒介
発生しやすい時期
- 雨が多い時期(秋の雨が降り続く時期、梅雨の時期)
- 湿度が高い時期
発生しやすい気温
べと病は気温15~20℃で発生しやすい
発生しやすい湿度
湿度85〜90%以上で発生しやすい
起こりやすい環境
- 湿度が高い
- 風通しが悪い
- 過湿
- 排水不良
- 土壌に病原菌が残っている
- 梅雨
- 秋の長雨
症状
下の表は、ベと病の症状の経過を時系列でまとめた表です。
べと病の症状の進行表
症状の段階 | 主な症状 | 発生部位・特徴 | 環境条件 |
---|---|---|---|
潜伏期 | 肉眼での症状なし | カビが葉の気孔から侵入し、内部で増殖を始める | 湿度が高く、葉が濡れている状態 |
初期症状 | 淡黄色〜褐色の小さな斑点が出現 | 下葉や外葉から発生しやすく、境界が不明瞭な斑点 | 湿度の高い時期(梅雨や秋雨) |
中期症状 | 斑点が拡大し、葉全体に広がる | 葉裏に灰色〜白色のカビが発生し、葉が黄変・破れる | 湿度が高く、風通しが悪い環境 |
後期症状 | 葉が灰白色になり、落葉・枯死する | 病斑が葉全体に広がり、株全体が枯れることもある | 湿度が高く、感染が進行した状態 |
症状が出やすい野菜
ベト病の症状がでやすい野菜をまとめた表です。
科名 | 野菜名 |
---|---|
ウリ科 | キュウリ、カボチャ、メロン、スイカ、ゴーヤー、ヘチマ、ズッキーニ、シロウリ、冬瓜 |
アブラナ科 | ハクサイ、キャベツ、ブロッコリー、コマツナ、カブ、サントウサイ、タイサイ、ダイコン、ミズナ、ラディッシュ、タアサイ |
ヒガンバナ科 | ネギ、タマネギ |
アカザ科 | ホウレンソウ |
キク科 | レタス、シュンギク |
ナス科 | トマト、ナス |
予防方法
- 株間を広く取り、通気性をよくする
- 日当たりのいい場所で栽培をする
- 葉に水がかからないように水やりをする
- 収穫後の植物残渣は速やかに除去する
- 連作を避ける
- 敷きワラやビニールマルチを使用する
- 適切な農薬を使用する
- 感染した植物を早期に取り除く
- 定期的な観察をする
- 早期発見する
べと病に強い野菜のおすすめ品種例
べと病にかかりにくい品種をまとめた表です。
野菜 | 耐病性品種例 |
---|---|
キュウリ | 夏すずみ、シャキット、節成キュウリ、フリーダム、つやみどり |
ホウレンソウ | サラダあかり、プライム、オーライ |
ブロッコリー | ハイツSP、グリーンベル、 |
たまねぎ | ハイゴールド |
トマト | ホーム桃太郎、シンディスイート |
レタス | シスコ、グリーンウェーブ |
このような品種を選んで栽培すると、べと病を避けることができます。
症状が出たときの対処法
- 病気が出た葉はすぐに取り除く
- 畑全体に広がる前に薬剤散布する
- 被害が大きい場合は、株ごと抜いて処分する
べと病にかかったきゅうり
我が家も家庭菜園最初の年にきゅうりの栽培をしていたときに、下記の写真のような症状がでました…
ここまでひどくなってしまったので、これ以降はきゅうりができることもなく、栽培を断念しました…
症状がでてから一気に増えてしまい、なすすべもありませんでした…

これ以降は以下のような対策をすることで、ここまでひどい症状がでることはなくなりました。
- 通気性をよくする
- 症状がでた葉は早めに摘葉する
- 株間にわらを敷く
- コンパニオンプランツのネギやマリーゴールドと一緒に植える
- 切り取ったら、ネギやたまねぎの葉を畝間に置く
よくある質問(FAQ)

べと病は自然に治癒しますか?

自然治癒は期待できません。環境が改善されても、菌は数年〜10年以上残存する可能性があるため適切な対策が必要になります。

有機栽培でも、べと病を防ぐことができますか?

有機栽培でも予防や対策をすることは可能です。
通気性の確保や有機肥料による土壌改良、生物的対策を組み合わせることで効果が期待できます。
まとめ
べと病は湿度が高く風通しの悪い環境に発生しやすく、発生すると野菜に大きな悪影響をもたらします。
早期発見することでベト病の発生を防ぐことができ、発生後も早期に対策することで被害を最小限に押さえることができます。
べと病の予防としては耐病性のある品種を選び、通気性をよくするなど栽培環境を整えることが有効策となります。

この記事を参考に、べと病から野菜を守りましょう!!