にんにくの間引き
家庭菜園でにんにくを育てていると、

1か所から2本の芽が出てきた!
と、びっくりすることがありますよね⋯

なぜ、植えたにんにくから2本のにんにくが出てくるの?

にんにくが2本でてきたら、どうしたらいいの?
という疑問やお悩みをお持ちの方が、いらっしゃるのではないでしょうか?
実はこの状況、決して珍しい現象ではありません。
しかし、この状態を放っておくと、球が小さくなったり、収穫量が減ったりすることがあります…。
私は野菜作りを始めてから、現在まで下記の3カ所の貸し農園を借りてきています。
- 2020〜2022年 シェア畑
- 2022〜2024年 市民農園
- 2024年〜 マイファーム
わが家の畑でも、市民農園を借りてから、毎年にんにくの栽培をしています。
2025年もにんにくの栽培を始めたのですが、植え付けたばかりのにんにくから、早速2本のにんにくが成長してきてしまいました。
にんにくを植え付ける前に発芽処理をした際、にんにくの鱗片が2つにくっついているものがありました。
鱗片を外そうかと悩んだのですが、にんにくに傷がつきそうなのでそのままにして植えたので、その部分から2本のにんにくが出てきたものと思われます。
このように2本のにんにくが成長してしまった場合の対処法について、知っておくことは重要です。
今回の記事では、2本のにんにくが出てしまった原因・正しい対処法・その後のにんにくを育てるためのポイントをご紹介します。

この記事を参考に、にんにくが2本出てきた方は適切に対処して、にんにくの栽培をしていきましょう!!
- にんにくが2本でてくる原因
- 2本でてきたにんにくの対処方法
- 対処後の栽培方法
にんにくが2本でてくる原因
にんにくは通常、1片(ひとかけ)から1本の芽が出て育ちます。
しかし、2本以上の芽が出てしまうことがあり、この現象のことを「わき芽」や「二本立ち」と言われています。
以下のような原因で、2本以上の芽が出ることがあります。
- 鱗片の割れ
- 鱗片の重なり(分球)
- 小球
- 変形球
- 双芽の種(1鱗片の中に、芽が2つ以上入っているもの)
- 植え付け時に鱗片が傷ついた
- 植え方(浅すぎたり深すぎたりした)
- 品種(品種によって、多芽が出やすいものがある)
- 土壌の温度や湿度
- 病害虫の影響
対処しない場合の影響
- 栄養が分散して鱗茎(にんにくの球根部分)が小さくなる
- 生育が悪くなる
対処方法
芽が2本出てきた場合は、早めに1本に芽かきするのが基本です。
芽が伸びてから芽かきをすると根が絡まってしまい、残した方の芽も傷むことがあるので、早めの判断が大切です。
芽かきのタイミング
植え付けから約1カ月後:この時期には、芽が10〜15cm程度に成長しており、元気な芽とそうでない芽を見分けることができる
芽かきの方法
- にんにくにストレスがかかりにくい、朝や夕方の涼しい時間帯に作業する
- まだ芽が10cm前後のうちに、弱い方(小さい方)を抜き取る
- 残した1本をそのまま育てる
間引きの際の注意点
- 元気な芽を残す
- 株の根元を指で軽く押さえ、弱い芽を根元からゆっくり真っすぐ上に引き抜く
- 斜めに引っ張ったり、力任せにすると途中で切れて残りやすくなるので注意する
- ハサミで地上部だけを切ると、再び伸びてくることがある
- にんにくを傷つけないように、間引きをする
- 芽を摘み取る際には、清潔な道具を使用する
- 間引きを行うタイミングに注意する(早すぎると効果が薄く、遅すぎると栄養が分散してしまう)
発芽初期(芽が5cm以下)に芽かきする場合
根張りが浅いため、片方を優しく抜いて1本に間抜きする
根がしっかり張った後に芽かきする場合
すでに根が張っている場合は無理に抜くと株全体を傷めるため、片方の芽を根元近くでハサミで切って残った株を育てる
※ただし、再度芽がでてくることもあります。

芽かきをした芽は、炒め物などに使えますよ。
芽かき後の栽培ポイント
- 追肥の時期を守る
2本芽のあった株は生育が遅れがちになるため、11月中旬と2月中旬の追肥をしっかりと行い、葉色をよく観察する - 株間の確保
2本芽が残った場合も、風通しをよくする - 球の肥大
春先には過剰な葉を取り除かず、光合成を助けるように葉数を維持する
よくある質問

芽かきをせず、そのまま育ててもいいですか?

「小ぶりでも構わない」「芽かきの手間をかけたくない」という方は、そのまま2本とも育てても構いません。ただし、その分、収穫できるにんにくは小ぶりになります。
わが家の畑のにんにく栽培
2025年9月6日 発芽処理
発芽処理をするために皮をむいたにんにくです。
下記の写真の◯の部分が、分球しています。

2025年9月27日 植え付け

2025年10月11日 芽かき
にんにくを植え付ける前に発芽処理をした際、鱗片がくっついているものがありました。
無理やり外すと傷ついてしまう可能性があったため、そのまま植え付けしたものから、2本のにんにくがでてきていました。
小さい方の芽を抜くことにしましたが、抜くときににんにくを傷つけるように思ったので、今回は元気なものを1本残して、小さいものを根元からハサミで切って芽かきを行いました。

まとめ
にんにくが2本以上でる原因には、
- 鱗片の割れ
- 鱗片の重なり(分球)
- 小球
- 変形球
- 双芽の種(1鱗片の中に芽が2つ以上入っているもの)
- 植え付け時に鱗片が傷ついた
- 植え方が浅すぎたり深すぎたりした
- 品種によっては多芽が出やすいものがある
- 土壌の温度や湿度が適さない場合
- 病害虫の影響
以上のようなものがあります。
にんにくが2本出るのは問題はありませんが、早めに1本に整えることで栄養を集中させることで、にんにくサイズを大きくできます。
芽かきのタイミングを逃すと小球ばかりになってしまうため、にんにくの芽かきは成長を促進させる重要な作業です。

2本出たからといって焦らず、今回の記事を参考に対処してみてくださいね

正しい手入れをして、ぜひ自家製にんにくの収穫を楽しみましょう!!


