発芽率を高める育苗方法
種から苗を育てて野菜の栽培をされる方は、発芽率を高めて育苗したい方がいらっしゃるのではないでしょうか?

種から野菜を育ててみたい!!

種から育苗したものの、なかなか芽がでてこなくて…

発芽率を高めるいい方法があるのか知りたい!!
そんなお悩みをお持ちの方がいらっしゃるのではないでしょうか?
今回は発芽率を高める方法について紹介します。
それは種を植える前に、種を一晩水に浸して発芽処理をすることです。
私は野菜作りを始めてから、現在まで下記の3ヵ所の貸し農園を借りてきています。
- 2020〜2022年 シェア畑
- 2022〜2024年 市民農園
- 2024年〜 マイファーム
そんな私が今回紹介する方法は、ほとんどの種から発芽し色々な野菜の種を無駄にすることなく、効率的に野菜の栽培をすることができています。
実際にずっとやってきて、発芽率が高いことを実感しています。ただ、注意しなければならない点もあるので、詳しく説明していきたいと思います。
今回の記事では、種から植える際に種を無駄にすることを減らし、発芽率を高めるために私が実際に種を植える際にやっている方法について紹介します。

発芽率を高めたい方には参考になる記事になっていますので、ぜひ読んでみてくださいね。
発芽率を高めるために重要なこと
発芽率を高めるためには、いくつかの方法と条件が揃う必要があります。
- 種の発芽率
- 種の有効期限
- 種の保存方法
- 温度
- 光
- 水
- 土
- 種を植える深さ
種の発芽率
種の種類や生産国によって発芽率が変わるので、購入の際には発芽率の高いものを購入すると成功しやすいです。
- 種の袋の裏側に、発芽率が書いてあるので確認する(下記の写真の青の線で囲った部分)

種の有効期限
有効期限が切れると発芽率が悪くなるので、有効期限は必ず確認します。
- 種の袋の裏側に、種の有効期限が書いてあるので確認する(上記の写真の赤の線で囲った部分)
種の保存方法
湿度が高いと発芽率が低下するため、冷暗所で乾燥した状態を保つことが重要です。
- 種の袋は開封前も開封後も冷蔵庫で保存する
- 開封後の種は特に、チャック付きのポリ袋に入れて冷蔵庫で保存する
種のまきの時期
- 種の袋の裏に種まきの時期が書いてあるので確認する
- 暖地、中間地、寒冷地で種まきの時期が異なるので確認する
温度管理
種には種をまくのに適した時期があります。
種には発芽適温と生育適温があります。
- 種の種類によって発芽適温が異なるので確認する
- マルチシートなどを使用して、地温を保つような工夫をする
光・種を植える深さ
種には好光性種子と嫌光性種子があります。
好光性か嫌光性を間違えてしまうと、発芽するのが遅くなってしまったり、発芽しないこともあります。
- 種が好光性種子(光を好む種子)か嫌光性種子(光を嫌う種子)かを確認する
- 種によって植える深さが変わるので、種の袋の裏を見て確認する
水
発芽するために、水は不可欠です。
- 発芽するまで土が乾かないようにする
- もみ殻などを種の上にかけて乾燥を防ぐ
- 不織布や新聞などを畝の上に直接かけて保湿効果を高める
- 冬場に種を直播きする場合は、不織布を被せてさらにビニールシートなどを使用して保温する
- マルチシートやわらなどを使用する
- 過度に湿ると種が腐る原因になるので、水のやりすぎに注意する
土
- 通気性と保水性がある土を使って育苗する
- 種まき培土を使う
品種
発芽しにくい品種は
- ほうれん草
- ニンジン
- レタス
- かぼちゃ
- すいか
などがあります。
発芽処理をする方法
種を水につけて発芽させてから、畑に植え付けします。
準備するもの
- 種
- キッチンペーパー
- 蓋付きの入れ物
- 水
- 霧吹き
- 必要時ピンセット
発芽させる方法
- 蓋付きの入れ物にキッチンペーパーを敷いて、少し水を入れる
- 種が重ならないように、キッチンペーパーの上に並べる(必要時ピンセットを使って、種を並べる)
- 上からキッチンペーパーを被せる
- 霧吹きなどで再度キッチンペーパーを水で湿らせる
- 2〜3日冷蔵庫に入れておく
- 冷蔵庫から出して、芽や根っこが出てきたら畑に植え付けをする
- 植え付け時は、芽や根っこが傷つかないように優しくピンセットで取って植え付けする

上記の写真のようにします。
※この写真はわかりやすくするために、半分だけ上からキッチンペーパーをかけています。
大根やニンジンなどの根菜類は根っこが重要なので、あまりおすすめできる方法ではありませんが、
ニンジンは発芽しにくいので、この方法で試して収穫することができました。
大根は比較的発芽しやすいので、芽や根っこを傷をつけないために直播きする方がいいです。
注意点
- 芽や根っこは出てきたばかりで繊細なので、植える際は芽や根っこが傷つかないように優しくピンセットで取って植える
- 種が浮かない程度(キッチンペーパーが湿る程度)の水をいれるようにする
- キッチンペーパーを使用する。
- 長時間水に浸すと、酸素不足による発芽障害を引き起こす可能性がある
- 長時間水に浸けることで雑菌が繁殖し、種が腐敗するリスクも高まる
- 畑が自宅から離れている場合、発芽処理をした後に植える日(畑に行く日)から逆算して発芽処理をしなければならない
- キッチンペーパーの代わりに布を使用したら根っこが布に入り込んでしまい、種が取りにくくなり根っこを傷つけてしまいました。
- キッチンペーパーも長時間使用すると、根っこが伸びてキッチンペーパーのなかに入って取りにくくなってしまうので、長時間つけないようにしてください。
- ティッシュペーパーは水に濡れるとすぐに破けてしまうので、使用しないほうがいいです。
まとめ|発芽率を高める方法がわかる!!
種が発芽するには、様々な条件が必要となります。
その条件とは⋯
- 種の発芽率
- 種の有効期限
- 種の保存方法
- 温度
- 光
- 水
- 土
- 種を植える深さ
上記のようなものがあります。
これらを組み合わせることで、発芽率が高くなります。
これらの中を組み合わせつつ私が実践している方法は⋯
- キッチンペーパーを水浸し、種が重ならないように並べる
- 上からキッチンペーパーを被せて、再度水で湿らせる
- 半日〜1日冷蔵庫に入れ、芽や根っこが出てきたら植え付けをする
以上のような方法です。
ただ、この方法を実践する際に注意することは…
- 芽や根っこを傷つけないようにする
- 種が浮かない程度の水をいれる
- 水につける際キッチンペーパーを使用する
- 酸素不足による発芽障害の発生
- 浸水時間が長すぎると発芽率が低下
- 長時間水に浸けることで種が腐敗するリスクが高まる
以上の点に注意するようにしてください。
発芽しにくい品種に関しては、この方法で発芽率を上げることができます。

少し手間がかかる作業ですが、発芽率を上げるためにやってみてくださいね。
コメント