モザイク病


じゃがいもの栽培時に、このような症状を見たことがある方がいらっしゃるのではないでしょうか?

それはもしかしたら、モザイク病かもしれません…

モザイク病ってどんな病気なの?

モザイク病について詳しく教えて!!

モザイク病はどんな対策をしたらいいのですか?
という疑問やお悩みをお持ちの方がいらっしゃるのではないでしょうか?
モザイク病は、アブラムシが媒介して起こる病気です。
モザイク病に感染することで葉がモザイク状になったり変形し、生育不良になってしまいます。
私は野菜作りを始めてから、現在まで下記の3ヵ所の貸し農園を借りてきています。
- 2020〜2022年 シェア畑
- 2022〜2024年 市民農園
- 2024年〜 マイファーム
毎年春と秋にじゃがいもを植えていますが、ちょうど栽培の時期がアブラムシの活動時期と重なるため、モザイク病にかかることが多いです…
モザイク病はじゃがいもを栽培しているとよくかかる病気ですが、日頃から対策を行うことでアブラムシの発生を減らし、その影響を押さえることができます。
この記事では、原因・症状・対策について説明し、モザイク病について理解できるようになっています。

モザイク病対策をして、美味しい野菜を作っていきましょう!!

ちなみにモザイク病にかかっても、じゃがいもは食べることができますよ〜
モザイク病とは
モザイク病は、じゃがいも・トマト・キュウリ・ピーマン・ナス・ほうれん草など多くの野菜に発生するウイルス性の病気です。
葉にモザイク模様(まだら模様)が現れるのが特徴の病気で、その名前の由来もモザイク模様の「モザイク」から来ています。
原因
- 高温
- 乾燥
- 通気性が悪い
- ウイルス
- アブラムシなどの害虫

アブラムシについては、別の記事せ詳しく解説していますので、よかったら読んでくださいね。
原因ウイルス
- キュウリモザイクウイルス(CMV)
- タバコモザイクウイルス(TMV)など
キュウリモザイクウイルスとタバコモザイクウイルスの比較表
ウイルス名 | 主な宿主・被害作物 | 主な症状 | 伝染経路 | 感染範囲 |
---|---|---|---|---|
キュウリモザイクウイルス(CMV) | キュウリ、トマト、大根、ほうれん草等 | 葉・果実のモザイク奇形 | アブラムシ 接触感染 | 非常に広い |
タバコモザイクウイルス(TMV) | タバコ、トマト、キュウリ、ピーマン、メロン、スイカ、ほうれん草等 | 葉のモザイク 成長阻害 | 主に接触感染 | 広い |
感染経路
- アブラムシ・ハダニ・アザミウマなどの害虫による媒介感染
- 汚染された農具・手を介して植物に感染する接触感染
- 感染した苗や種子の使用
モザイク病を発症しやすい野菜
- ウリ科(キュウリ、ズッキーニなど)
- ナス科(トマト、ナス、ジャガイモ、ピーマンなど)
- アブラナ科(ハクサイ、ダイコン、ブロッコリーなど)
- マメ科(インゲン、ダイズなど)
モザイク病の症状
- 葉のモザイク模様:明るい緑と暗い緑、または黄色と緑色の斑点
- 葉の変形: 葉が巻いたり、縮れる
- 果実の異常:斑点や奇形、黄化、壊疽などの異常が見られる
- 生育不良: 植物全体の成長が遅くなり、収穫量が減少する
- 発育不良:発育初期に感染すると株全体が大きく萎縮し、根の発達も悪くなる
モザイク病が与える影響
- 生育不良
- 収穫量の激減
- 枯死
予防方法
モザイク病の予防方法
予防方法 | 内容 | ポイント・備考 |
---|---|---|
無病苗・健全な種子の使用 | ウイルスに感染していない苗(ウイルスフリー)や種子を選ぶ | 信頼できる種苗店で購入する 元気な苗を選ぶ |
害虫防除(特にアブラムシ) | アブラムシなどの媒介昆虫を防ぐ | 防虫ネット・黄色粘着トラップ・シルバーマルチを使用する 早期発見と防除が有効 |
農具・手の消毒 | ウイルスが手や道具を介して広がるのを防ぐ | アルコール等で定期的に消毒、 株ごとに使い分ける |
感染株の早期除去 | 発症株を早めに抜き取り、ビニールなどに密閉して処分する | 放置すると周囲の株にも感染が拡大する |
連作を避ける | 同じ作物を同じ場所で繰り返し栽培しない 土壌の消毒 | 2〜3年以上空ける |
雑草の除去 | ウイルスや害虫の中間宿主になる雑草を除草 | 定期的な除草が感染源を断つカギ |
栽培環境の改善 | 日当たりの良い環境を整える ウイルスの越冬を防ぐ 畑や花壇の周囲を清潔に保つ | 害虫がつきにくく、植物の抵抗力も高まる |
耐病性品種の選択 | モザイク病に強い品種を選ぶ | 種袋や苗ラベルに「モザイク病抵抗性」と記載があることも |
モザイク病に感染した植物を完全に治す治療法はありません…そのため、日頃から予防することが重要です。
まとめ
モザイク病の感染経路はいくつかありますが主な感染源はアブラムシによる媒介感染です。アブラムシは非常に繁殖力が強いためウイルスをもったアブラムシに媒介されたモザイク病は、一度発生すると完全に治す治療方法はありません…
植物に深刻な影響を与えるモザイク病ですが、適切な知識と対策を講じることで、その影響を最小限に抑えることができます。そのため、日頃から観察し早期発見と早期対策を実践することが重要となってきます。
アブラムシの防除、道具の消毒、感染株の早期除去など基本的なポイントを押さえて、モザイク病の発生をおさえていきましょう。

大切な植物を守って美味しい野菜の収穫をしていきましょう!!