知っておきたい!じゃがいものそうか病の症状と予防策

じゃがいものそうか病
記事内に広告が含まれています。

じゃがいものそうか病と対策方法

  
じゃがいもの栽培をしていると、じゃがいもの表面がカサカサになって見栄えが悪くなってしまうことがありますよね…

じゃがいもの皮がカサカサになるのは、どうしてですか?

皮がカサカサにならないようにするためには、どうすればいいですか?

カサカサになったじゃがいもは、食べることができますか?

という疑問やお悩みをお持ちの方がいらっしゃるのではないでしょうか?

これは土壌中にあるストレプトマイセス属菌が原因菌となって、じゃがいもの皮にかさぶた状のものをつ
くる【そうか病】という病気で、じゃがいもを栽培して収穫をした際によく見かけます。

農家さんのように市場に出す場合は、そうか病にかかったじゃがいもは品質が悪いとみなされ、商品価値が落ちてしまいます…

家庭菜園で栽培したじゃがいもも、ガサガサした皮のじゃがいもは人にはあげにくいですよね…

そうか病にかかったじゃがいもも食べることはできるのですが、見た目が悪くなっている病斑部分の皮を厚めにむいてから使用するほうがいいです。

私は野菜作りを始めてから、現在まで下記の3カ所の貸し農園を借りてきています。

Tomの貸し農園の経緯
  • 2020〜2022年    シェア畑
  • 2022〜2024年    市民農園
  • 2024年〜      マイファーム

私は市民農園を借りたときに初めてじゃがいも作りをし、それ以降毎年春と秋にじゃがいもを作っています。

最初にじゃがいもの栽培をしたときはよく「そうか病」になってしまいましたが、いろいろと予防対策を講じることで、最近はそうか病のじゃがいもを減らすことができるようになってきました。

そうか病を予防するには…

  • 土づくり(石灰をいれない)
  • 土のpHの調整
  • 水分管理
  • 連作しない
  • よい種芋を選ぶ

以上の点に気をつけることで、そうか病になるじゃがいもを減らすことができます。

今回の記事では、じゃがいもの「そうか病」を予防する方法について解説しています。

そうか病を予防して、おいしいじゃがいもの栽培を目指しましょう!!

じゃがいものそうか病

そうか病とは

じゃがいもの表面にかさぶたのようなものができ、皮がガサガサした状態になります。

これは土壌中にあるストレプトマイセス属菌が原因菌となって、じゃがいもの皮にかさぶた状のものをつ
くる【そうか病】という病気で、じゃがいもを栽培しているとよく見かけます。

見た目はよくありませんが食べることもできますし、収穫量が大きく変わることはありません。

原因

  • アルカリ性の土壌
  • 高温
  • 乾燥
  • 連作
  • 病気をもった種芋を使用して植えた

原因菌

土壌中にある【ストレプトマイセス属菌】が原因菌になります。

この【ストレプトマイセス属菌】は土の中に広く分布しており、土壌の有機物を分解して土の状態をよくし野菜に栄養素を供給してくれるのですが、土壌がアルカリ性になると活動が活発になるためそうか病を発生させる原因になります。

症状

じゃがいもの皮にかさぶたができたような感じになり、表面がガサガサになります。下記の写真はそうか病にかかってしまったじゃがいもです。

少し土がついているので見にくいかもしれませんが、じゃがいもの皮の表面の少し茶色のガサガサしたものがそうか病です。

そうか病にかかったじゃがいも
そうか病にかかったじゃがいも

そうか病対策

そうか病を予防するには、以下のような方法があります。

  • 土壌のpH調整
  • 水の管理
  • 連作をさける
  • よい種芋を選ぶ

土壌のpH調整

じゃがいもの栽培に適した土のpHは5.0〜6.0の弱酸性です。pHが6.0を超えるとそうか病になるリスクが高くなります。

アルカリ性に傾いている土を酸性に近づけるにはどうしたらいいの?

アルカリ性の土壌を弱酸性に調整するための方法は、以下のようなものがあります。

  • ピートモス

ピートモスは無調整ならpH3〜4と強酸性になります。そのため、酸性土壌で栽培するじゃがいも栽培に適しています。


※ピートモスにはpH調整済のものとpH無調整のものがあるので、じゃがいもの栽培時にpHの調整をしなければならないときは、必ず無調整のものを使うようにしてください。

  • 鹿沼土

鹿沼土はpH4.0〜5.0の強酸性になります。そのため、酸性土壌で栽培するじゃがいも栽培に適しています。
保水性、排水性、通気性があるため、じゃがいものそうか病の予防になります。

  • 硫安

硫安とは、硫酸アンモニウムのことで、主に窒素と硫黄を主とする肥料です。


硫安は酸性の肥料であるため、肥料としての効果だけでなく土壌のpHを下げる効果があり、じゃがいものそうか病の発生を予防します。


硫安は速効性の肥料であり、施用後すぐに植物が利用できる形で窒素を供給します。

  • 米ぬか

米ぬかは酸性の特性があるため土壌pHを下げる効果があり、じゃがいものそうか病の予防効果があります。ただ、米ぬか単体では効果が少ないため、ピートモスなどと一緒に使用すると効果がでやすいです。

植え付けの1〜2週間前に土を耕し、米ぬか(1m2に対して30g)や完熟した牛糞堆肥を混ぜ込んでおきます。それでもpHが高いようであれば、ピートモス,鹿沼土,硫安などを使ってpHを下げるようにします。

家庭菜園をしていれば、下記のような土壌測定機があれば便利です。


  • 水の管理

じゃがいもの水の管理は、保水と排水の両方が必要です。

排水…じゃがいもは水はけが悪いと芋が腐ってしまうことがあるので水はけのいい土壌で栽培し、水はけが悪い場所でじゃがいもの栽培を行う場合は畝を高くして栽培します。

保水…じゃがいもは土が乾燥しすぎると、そうか病の原因になるので乾燥しすぎないように適宜水やりも必要です。

  • 連作を避ける

同じ場所でのじゃがいもの栽培は、土壌の中にある病原菌を増殖させる原因になり、そうか病の発生の原因になるので避けたほうがいいです。

じゃがいもの連作は避けて、そうか病にならないじゃがいもを作りましょう!!

※じゃがいもはナス科の野菜なので、ナス・トマト・ピーマンなどの跡地も連作になるので、避けたほうがいいです!!

  • 種芋

病気に強い品種を選ぶと病気にはかかりにくくなります。

だだ、じゃがいもの品種によっては種芋がなかなか手に入りにくいです。

種芋を購入するときは、ウイルス病などの病気に感染していないという検査合格証票付きの種芋を購入して、植え付けするようにします。

まとめ

じゃがいもを栽培するときの1番の懸念点は、じゃがいもの皮がかさぶたのような状態になる「そうか病」です。

そうか病の原因には以下のようなものがあります。

  • アルカリ性の土壌
  • 高温
  • 乾燥
  • 連作
  • 病気の種芋の植え付け

そうか病を予防するには、

  • 土壌のpHを調節する:pH5.0〜6.0にする
  • 水の管理:保水性、排水性、乾燥防止
  • 連作をさける
  • ウイルスにかかっていない検査合格証票付きのきれいな種芋を選ぶ

上記のような対策をすることで、じゃがいものそうか病の予防できます。

植え付けをする前にそうか病予防の対策をして、きれいなじゃがいもを作っていきましょう!!

タイトルとURLをコピーしました