実生苗と接木苗
苗を購入するときに、接木苗(つぎきなえ)と表示されている苗を見かけることも多いかと思います。

実生苗(みしょうなえ)ってなに?

接木苗ってなに?

実生苗と接木苗の違いは、どんなものがあるの?
という疑問をお持ちの方がいらっしゃるのではないでしょうか?
私は野菜作りを始めてから、現在まで下記の3ヵ所の貸し農園を借りてきています。
- 2020〜2022年 シェア畑
- 2022〜2024年 市民農園
- 2024年〜 マイファーム
そんな私も実生苗と接木苗の特徴や違いがわからず、苗を購入する際に悩んだこともありました。
実生苗と接木苗の特徴は、それぞれ以下のようなものがあります。
- 実生苗は種から育てるので、コストが安くすむ
- 大量に苗を作ることができる
- 親の株の遺伝子を受け継ぐ
- 初心者には難しい場合もがある
- 穂木の部分(実をつける部分)と根の部分(台木)が違う植物をつなぎ合わせて作られている
- 台木には病気に強い品種が選ばれることが多いため、病気に強い
- 実生苗よりも成長が早い
- 成長が早いため、早期に収穫が期待できる
- 連作障害に強い
- 安定した収穫
苗を選ぶ際にこれらの特徴を知っていることで苗選びがしやすくなり、自分がやりたい野菜作りができるようになります。
今回は実生苗と接木苗についての特徴や違いについて記事にしています。

苗選びをする際に参考になる記事になっていますので、ぜひ読んで見て下さいね。
実生苗(みしょうなえ)
実生苗とは
種子から発芽させて育てた苗のことを『実生苗(みしょうなえ)』といい、別名を『自根苗(じこんなえ)』と呼ぶこともあります。
特徴
- 実生苗は種から育てるので、コストが安くすむ
- 大量に苗を作ることができる
- 親の株の遺伝子を受け継ぐ
- 初心者には難しい場合もがある
メリット
- コストが安い
- 大量に苗を育苗することができる
- 多くの種類の苗をつくることができる
- 自分が作りたい品種のものを作ることができる(市販で売っていない品種の苗)
- 接木苗よりは育苗しやすい
- 店舗にもたくさんの苗がある
デメリット
- 環境の変化に敏感
- 水やりや肥料の管理が難しい
- 湿度が重要
- 害虫にやられやすい
- 初心者には育苗が難しい場合がある
- 畑に植える時期を考えて育苗を始めなければいけないので、週1回しか畑にいけない場合は育苗するのが難しい
- 育苗する時間が必要
実生苗の育苗方法
- 種を選ぶ
- 種を植える
- 発芽したら、適度の水やりと肥料を与える
- 苗が成長したら、畑に定植する
接木苗(つぎきなえ)
接木苗とは
異なる植物の部分を接ぎ合わせて作られた苗のことを『接木苗(つぎきなえ)』といいます。
穂木の部分(実をつける部分)と根の部分(台木)が違う植物をつなぎ合わせて作られた苗です。
下記の写真のようにラベルに『接木』と書かれている苗が、『接木苗』です。

特徴
- 穂木の部分(実をつける部分)と根の部分(台木)が違う植物をつなぎ合わせて作られている
- 台木には病気に強い品種が選ばれることが多いため、病気に強い
- 実生苗よりも成長が早い
- 成長が早いため、早期に収穫が期待できる
- 連作障害に強い
- 安定した収穫が見込める
メリット
- 病気に強い
- 連作の心配がないため、栽培がしやすい
- 成長が早い
- 早く収穫できる
- 安定した収穫が見込める
- 購入した接木苗から育てる場合は、管理が比較的簡単
- 購入した接木苗をからであれば、初心者でも育てやすい
デメリット
- 接木苗は作るのが難しい
- 接木苗を育てる環境作りが難しい
- コストが高い
- 育苗する時間が必要
- 店舗で売っているいい接木苗は、すぐに売れてしまうことがある
接木苗の育苗方法
- 健康な根を持つ植物を台木として選ぶ
- 適切な時期に切り取る
- 穂木も健康な部分を選び切り取る
- 台木と穂木を適切に接ぎ合わせて接合部を固定する(テープやワックスを使用することが一般的)
- 接合後は、適切な環境で管理する
- 接合部がしっかりと結合させる
- 苗が完成したら、畑に定植する

接木苗を作るのは、かなり難しそう…
接木苗を作るのはかなり難しく、時間がかかります。
実生苗と接木苗を購入する際の選び方
実生苗をおすすめできる方
- コストを安くしたい
- 店舗にはたくさんの苗がおいてあるので、この中からいいものを選びたい
接木苗をおすすめできる方
- 特に初心者
- 連作が気になる
- 収穫量を増やしたい
- 失敗を少なくしたい(病気や虫に強い苗を選びたい)
実生苗と接木苗の比較表
実生苗 | 接木苗 | |
特徴 | 種から育てた苗 | 穂木と台木を接合した苗 |
価格 | 安い | 高い |
病害虫 | 弱い | 強い |
成長速度 | 遅い | 早い |
収穫量 | 少ないことがある | 多い |
連作障害 | 多い | 少なめ |
まとめ|実生苗と接木苗の違いがわかる!!
実生苗は種子から発芽させて育てた苗で、
- たくさんの種類がある
- コストが安い
などの特徴があります。
一方で接木苗は、異なる植物の部分を接ぎ合わせて作られた苗で。
- 病気に強い
- 虫に強い
- 成長が早い
- 収量が安定している
などの特徴があります。
私は実生苗は作ったことがありますが、
- 時間がかかる
- 週1回の畑通いのため、管理が難しい
などの理由から、最近は苗を購入するようにしています。
接木苗は、
- 接木苗は台木にするためのものを選ぶのが難しい
- 接合が難しい
- 週1回の畑通いのため、管理が難しい
という理由から作ったことがありません。
最近は、
- 病害虫に強くて栽培しやすい苗がほしい
- 連作が気になる
などの理由からコストはかかりますが、接木苗で売っているものは接木苗を購入するようにしています。
苗を購入する際は、実生苗か接木苗かは栽培環境や目的に応じて苗を選ぶことが重要です。

いい苗を選んで、家庭菜園を楽しみましょう。
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