さといもの親芋の保存方法
秋の味覚、さといも。
子芋や孫芋を収穫した後、畑に残された大きな親芋はどうしていますか?
親芋は子芋とは一味違う、ねっとりとした食感と濃厚な風味を楽しむことができますが、翌年の種芋として使うと大きく育てることができます。

親芋を翌年用の種芋として、使ってみたい!!

どうやって保存すればいいの?
というお悩みや疑問をお持ちの方が、いらっしゃるのではないでしょうか?
私は野菜作りを始めてから、現在まで下記の3カ所の貸し農園を借りてきています。
- 2020〜2022年 シェア畑
- 2022〜2024年 市民農園
- 2024年〜 マイファーム
わが家はさといもの種芋を購入して栽培して以降、収穫したさといもを種芋として保存することで、種芋を購入することなく、さといもの栽培を繰り返し行っています。
親芋と子芋を種芋として使って栽培していますが、親芋を使って栽培したほうが、成長が早く立派なさといもをつくることができてます。
今回の記事では、翌年の種芋用の親芋の保存方法について詳しく紹介します。

さといもは親芋や大きめの子芋をうまく保存することで、種芋を購入することなく栽培できるので、さといもを栽培している方は、種芋として大きめの子芋と一緒に親芋を保存してみてはいかがでしょうか?

親芋を種芋として栽培すると、その成長の速さにびっくりすると思いますよ。
- さといもを保存する際のポイント
- さといもの親芋の保存方法

さといもを栽培している方は、この記事を参考に、ぜひ子芋とともに親芋を保存してみてくださいね。
さといもの親芋とは?
さといもの親芋とは、さといもの根元に位置する大きな塊茎のことを指します。
さといもは親芋を中心に、親芋のまわりに小芋や孫芋ができます。
- 親芋 … 大きくてしっかりした部分。食用にもでき、次の年の種芋にも使える。
- 小芋・孫芋 … よくスーパーに出回る部分で、やわらかくて食べやすい。

親芋は栄養を蓄えているため次の世代の種芋を育てるための重要な部分で、収穫後にうまく保存することできれば、翌年のさといも栽培に利用できます。
さといもの保存のポイント
葉の付け根の部分は水分が多いため、この部分をよく乾燥させることが腐敗防止のポイントです。
- 土を落としすぎない:掘りたての親芋は、泥付きのまま保存する(乾燥を防げる)
- 温度管理: さといもは、保存温度が8〜12℃が理想(低いと低温障害を起こし、高すぎると発芽する)
- 湿度管理: 湿度は85〜90%を保つ(過湿は腐敗の原因となる)
- 日光を避ける: 直射日光に当てない(直射日光に当たると、さといもが傷む)
- 涼しくて風通しのよい場所で保存:玄関や物置など、直射日光の当たらない場所で保存する(寒さに弱いので冷蔵庫で保存しない)
- 乾燥防止:新聞紙で包んで、段ボール箱に並べて保存する
- 定期的なチェック:保存している間は、最低月に1回は親芋の様子を確認し、時々新聞紙を交換する
さといもの親芋を保存する前の準備
親芋を保存する際は、水分をしっかりと飛ばして乾燥させることが重要です。特に葉の付け根のスポンジ状になった茎は水分が多く、腐敗の原因になりやすい部分なので、切り口もしっかり乾かします。
- さといもの収穫をする:収穫の際はできるだけやさしく掘り起こし、傷を最小限に抑える
- 親芋から子芋と孫芋をはずす:親芋の茎は根元から10cmくらい残してカットし、収穫した親芋から子芋と孫芋をはずす
- 収穫したらすぐに土を軽く落とす :土がついたままの方が保存が効く
- 切り口を乾燥させる: 茎を切った部分は湿気がたまりやすいので、風通しの良い日陰で1週間ほど乾燥させる
- 選別する :傷ついたり、柔らかくなっていない固くて元気な親芋を選ぶ

さといもの親芋の保存方法
さといもを保存する方法には以下のような保存方法があります。
- 畑や庭で土に埋めて保存
- 新聞紙で包んで発泡スチロール箱で保存
- 新聞紙に包んで段ボール箱で保存
畑や庭で土に埋めて保存
掘った穴に親芋を土に入れて保存する方法
※籾殻や藁を使うと、保温と凍害を防止ができる
- 手順:
- 畑や庭に深さ30〜50cmの穴を掘る(寒い地域は深めにする)
- 親芋が重ならないように、1であけた穴に親芋を並べて入れ、土をかぶせて軽く覆う
- 上から落ち葉・籾殻・藁・ビニールシートのいずれかを被せて保温する
- メリット: 自然に湿度が保たれるため、初心者でも失敗しにくい。
- 注意: 寒冷地では凍らないように深く埋めて、春になったら掘り起こして植え付ける
発泡スチロール箱で室内保存
発泡スチロールの箱の底に新聞紙を敷いて、新聞紙に包んだ親芋を発泡スチロールの箱へ入れて保存する方法
※発泡スチロールは、保温性が高く、湿度を保つのに役立つ
- 手順:
- 発泡スチロールの箱を用意する
- 箱の底に新聞紙を敷き、親芋を並べる。
- 蓋は軽く乗せるだけにして密閉せず、通気性を確保する
- 涼しく暗い場所(玄関や物置、5-10℃の部屋)に置く
- 過乾燥を防ぐため、時々霧吹きで軽く湿らせる.
- メリット: スペースを取らず、湿度を保ちやすい
- 注意: 腐敗したらすぐに取り除く
新聞紙に包んで段ボール箱で保存
段ボール箱の底に新聞紙を敷いて、新聞紙に包んだ親芋を段ボール箱へ入れて保存する方法
※段ボールは通気性が良く、湿気を逃がすことができる
- 手順:
- 乾燥させた親芋を1つずつ新聞紙で包む
- ダンボール箱に入れて、涼しい場所に置く
- 定期的にチェックして、湿り気がないか確認する
- 湿度が低い部屋では乾燥しやすいので、時々霧吹きで湿らせる
- メリット: スペースを取らず、湿度を保ちやすい
- 注意: 腐敗したらすぐに取り除く
わが家のさといもの親芋と子芋の保存体験
さといもの栽培を始めてから、さといもの親芋と大きめの子芋の保存をして、翌年の種芋として使用しています。
親芋を種芋として使うと、子芋を種芋にするよりも成長が早く、茎や葉が立派に成長しています。
保存方法は、
- 畑の土に埋めて保存
- 新聞紙に包んで段ボール箱で保存
2つの方法をやってみました。
畑の土に埋めたときに、わらや籾殻などを使わなかったことで、管理が悪く芋が湿りすぎてしまい、芋の一部が腐ってしまったことがありました。
貸し農園で畑の土に埋めてさといもの保存をすると⋯
- 貸し農園という限られた場所での保存は、場所をとってしまうことで植える野菜が少なくなる
- 頻回に通うことができないので、管理しにくい
という点で、家でも管理管理しやすい新聞紙に包んで段ボール箱で保存か新聞紙に包んで段ボール箱で保存方法のほうが、向いているように感じました。
まとめ
里芋は家庭菜園でも、水と追肥の管理をすると、比較的育てやすい作物です。
親芋を保存することで、次の栽培に活用でき、無駄なく育てることができます。
- 土を落とさない
- 温度管理
- 湿度管理
- 日光を避ける
- 涼しくて風通しのよい場所で保存
- 乾燥防止
などのポイントに気をつけることで、長持ちさせることができます。
親芋を保存する場合は「土付き・常温保存」が基本です。
これらの方法を実践することで、さといもの親芋を上手に保存し、次のシーズンに親芋として使うことができます。

さといもの栽培をしている方は、ぜひ試してみてくださいね。

親芋とともに大きめの子芋も一緒に保存すると、子芋も次のシーズンのさといも栽培に使えますよ!!
