木酢液の効果と使い方
家庭菜園をしていると、どうしても春〜秋にかけて、病害虫に悩まされることが多くなってきます…
この時期は特に、病害虫対策のために園芸コーナーに行くことが多くなりますよね。
そんなときに、「木酢液」というものを見かけた方もいらっしゃるのではないでしょうか?
実はこの木酢液、野菜作りに万能な天然の資材なんです!
木酢液には多くの有用な成分が含まれているため、野菜の栽培に良い効果があるので、あなたの畑での強い味方になってくれるかもしれません。
私は野菜作りを始めてから、現在まで下記の3カ所の貸し農園を借りてきています。
- 2020〜2022年 シェア畑
- 2022〜2024年 市民農園
- 2024年〜 マイファーム
わが家の畑でも、害虫の忌避・土壌の改良・植物の成長促進などさまざまな効果があるということで、2025年から木酢液を使い始めました。
木酢液は家庭菜園で化学肥料や農薬を使いたくない方にとって、注目されている自然由来の資材で、
- 害虫の忌避
- 病気の予防
- 土壌の改良
- 植物の生育促進
- 堆肥の発酵促進
など野菜作りにとってさまざまな良い効果をもたらします。
今回の記事では、木酢液の効果・使い方・注意点について解説しています。

木酢液を正しく使って、家庭菜園に取り入れていきましょう!!
- 木酢液の基本情報
- 木酢液の効果
- 木酢液の使い方
- 木酢液を使用するときの注意点
木酢液とは?
木材を焼いて炭にする際に発生する煙を冷却・精製して得られる液体で、主に有機酸・フェノール類など多くの有効成分を含んでおり環境にも優しい資材です。
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野菜の栽培に有用な成分と効果
木酢液には、酢酸を主成分とし約200種類以上の有機化合物を含まれています。
以下の表はこれらの成分の中で、野菜の栽培に有用な成分と効果についてまとめた表です。
成分分類 | 主な成分例 | 野菜栽培への効果 |
---|
酸類 | 酢酸 プロピオン酸 酪酸 | 酸味や防腐効果がある 土壌のpH調整する 微生物の活動を促進する |
フェノール類 | フェノール クレゾール グアヤコール | 抗菌性がある 病害虫の抑制する |
ケトン類 | アセトン アセトール | 有機溶剤としての性質がある 植物の成長を助ける |
アルコール類 | メタノール エタノール | 揮発性が高い 植物の呼吸を促進する |
木酢液の効果
害虫の忌避
- 木酢液の独特な煙の匂いが、害虫(アブラムシ・ヨトウムシ・カメムシ・コナジラミ・ハダニなど)を寄せつけない効果がある
病気
- 木酢液には殺菌・抗菌作用があり、うどんこ病・灰色かび病・モザイク病など細菌やカビによる病気をおさえる効果がある
成長の促進
- 木酢液を希釈して葉面散布や土壌灌水することで、木酢液をエサにした微生物が土壌の栄養分を分解し光合成を促進し、葉や根張りをよくする働きがある
土壌改良
- 木酢液を土壌に散布することで、アルカリ性の土壌を中和する
- 微生物が活性化することで土壌の善玉菌を増やし、土壌の栄養状態が改善される
- 土壌改良剤として効果があり、連作障害の予防になる
堆肥の発酵促進
土壌中の微生物が、有機物の分解を促進する
土壌の発酵を促進させる
- 団粒構造が発達し、水はけや保水性がよくなる
木酢液の使い方
必要物品
- 木酢液
- 水
- 計量カップ
- スプレーやじょうろ
木酢液の効果・使い方・注意点
効果 | 使い方 | 注意点 |
---|---|---|
病害虫の予防 | 500〜1000倍の希釈液を植物の葉面や土壌に散布する 週1〜2回 夕方の涼しい時間に散布する | 希釈倍率を守る マスク・手袋を着用 濃度が高いと植物を傷める可能性がある |
成長の促進 | 500~1,000倍の希釈液を植物の葉面や土壌に散布する 10~15日おき | 希釈倍率を守る マスク・手袋を着用 苗の段階では薄めの濃度、成長段階ではやや濃い目にすることが効果的 トマトやナスなら1000倍 葉物野菜なら1500倍 |
土壌改良 | 植え付け前に20~30倍希釈液を土壌に潅水する | 希釈倍率を守る マスク・手袋を着用 植え付け7~10日前までに潅水する 濃度が高いと植物を傷める可能性がある アルカリ性の水溶液と混ぜない。 |
忌避剤 | 害虫の侵入を防ぎたい場所に、原液または濃いめの希釈液を散布する 月2~3回 | 希釈倍率を守る マスク・手袋を着用 換気の良い場所で使用する |
木酢液を使用するときの注意点
- 用途に応じた希釈倍率を守る
- 原則、水で希釈する
- 使用頻度を守る
- アルカリ性の資材と混ぜない
- 夕方や曇りの日に行う
- 風がない日に行う
- 直射日光下での散布は避ける
- 木酢液の色は黄褐色〜赤褐色で、透明に近いものが良質
- 直射日光を避ける
- 涼しい場所で保管する
- 開封後は早めに使い切る
- 匂いが強いため、近隣への配慮する
- 他の農薬や肥料との混合は避ける
- 直接肌に触れないようにする
- マスク・手袋・メガネなどを着用する
わが家の畑での使用
わが家の畑でも、2025年春からDAISOで購入した木酢液を1000倍に希釈したものを散布しています。
今のところ病害虫の予防・土壌改良・植物の成長促進ができているかは、まだ実感はできていません。
植え付けた苗に虫はついていないことから考えると、液を散布するとかなり匂いがきついので、害虫の忌避には効果がありそうです。
匂いがきついので風が強い日の散布は避けたり、作業している人がいないときに散布するなど、周りへの配慮が必要だと実感しました。
※DAISOの木酢液が不安な方は、ホームセンターや園芸店などで購入するほうがいいです。
まとめ
木酢液は、炭にする際に発生する煙を冷却・精製して得られる液体で、約200種類の有効成分を含んでおり環境にも優しい資材です。
そのため木酢液は野菜の栽培において、病害虫の予防・土壌の改良・植物の成長などさまざまな良い効果をもたらします。
野菜の栽培をする際に、化学肥料や農薬の使用量を減らしたい方に注目されている天然資材です。
用途によって希釈倍率が異なるので、適切な希釈をして正しい使い方をすれば、無農薬・減農薬で野菜の栽培している方にとっては強い味方になります。
濃度が強すぎると、野菜が枯れてしまうので希釈倍率は守るようにしてください。

家庭菜園の野菜作りに木酢液を取り入れて、美味しい野菜作りをしましょう!!
